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糖尿病は、すい臓でつくられるホルモンの一種、インスリンが
うまく作用しなくなり、高血糖のの慢性化してしまう病気です。
インスリンは、細胞が血液中からブドウ糖を取り込み、エネルギーとして
利用するのを助けますが、すい臓が弱ってインスリンがうまく作用しなく
なると、ブドウ糖を消費できなくなり、血液中のブドウ糖濃度「血糖値」が
高まってしまいます。これが高血糖と呼ばれる状態で、それが慢性化したのが
「糖尿病」です。
くだものにはブドウ糖などの糖分が多く含まれています。なかでも果糖は、
血糖値を上昇されるスピードが速いとされています。
そこで糖尿病患者への従来の栄養指導では、ブドウ糖などの糖分の摂取を控え
糖分はでんぷん質などから摂ることが重要とされてきました。
これは、血糖値の上昇をゆるやかにするためです。
しかし近年の研究では、でんぷん質よりも、果糖の方が血糖値を上げにくい
ことがわかっています。
実際にアメリカでは、糖尿病の予防にはくだものを1日に1食分として食べる
量に匹敵する程度を摂取することが必要だといわれています。
温州みかんなら2~4個、リンゴなら1~2個くらいがその目安となります。
また、日本糖尿病学会が作成している「糖尿病食事療法のための食品交換表」
でも、くだものを1日80キロカロリー摂ることをすすめています。
この食品交換表は、糖尿病の患者が面倒なカロリー計算をしなくても、
バランスのとれた食事がとれるように作成されたものです。
現在、健康な人は、それ以上食べてもなんら問題はありません。
果物には果糖が多く含まれています。
「果物は甘いから太る」「血糖値が上がり、糖尿病になりやすい」
という悪いイメージがあるから、食べたいけれど我慢している
という人もいるでしょう。
しかし、野菜と果物のカロリーを比較してみると、
意外にも、果物のカロリーは低いことが分かります。
例えば、ごぼうとリンゴを比較してみると、ごぼう100gあたりの
カロリーは65キロカロリーですが、リンゴの100gのカロリーは
54キロカロリーとごぼうよりも少ない。
また、パセリは100gあたり44キロカロリーですが、これは温州みかんと
ほぼ同じカロリーです。
しかも野菜の場合、生の場合はドレッシングやマヨネーズを使ったり、
バターや油炒めにして食べることが多く、結果的には、そのまま食べる
ことの多い果物よりも、多くのカロリーを摂取することになります。
以上のことからも、果物は甘いから太るわけではないことが分かるでしょう。
それどころか、「果物を食べないと太る」というデータまで報告されている。
ある研究グループが行ったもので、標準体重の人と肥満の人の食生活を比較
したところ、肥満の人は標準体重の人より、果物の摂取量が少ないことが
わかったのです。
最近は果物をジュースにして摂ることがブームになっていますが、
ジュースにするよりも、生でそのまま食べた方が、満腹感はより大きく
なります。ダイエットのために果物を食べようとするなら、ジュースより
丸かじりがおすすめです。